私学校名変更を探る

週刊雑話第159回 (平成14年10月7日)

■長男が受験する学年となって、いままであまり関心がなかった私学についての情報もちらほら入ってくるようになり、改めて校名変更したり男女共学に移行した学校が増えていることに驚かされる。女子教育で名をはせた某伝統高校でさえ、来るべき少子化の将来に備えて男女共学となった。猫も杓子もこの類ゆえに、反対に「うちとこは絶対に女子校を貫きます」とか「自分とこは誰がなんちゅうても男子校ですわい」と、かたくなにアンチ共学の道を選択した方が個性があって、かえって生き残れるのではないかと無責任ではあるが想像したりする。
■ということで、今回の週刊雑話では、「ここ何年に校名変更した高校」とは限定せずに、あくまでも自分のつたない知識の中で、「あ、そういえばここは昔こんな校名やったな」とふと思ってしまうような高校をピックアップして紹介したい。
■高校によっては、自校ホームページにある「沿革」で詳しく校名変更のことを取り上げているところもあるが、まったく触れていないところもあり、校名変更の背景を探っていくと興味深いかもしれない。
■校名をクリックすると、その高校のホームページにジャンプします。

英真学園高等学校
■男女共学(以前は女子校)
〒532-0023 大阪市淀川区十三東5-4-38 TEL.06-6303-2181
阪急各線十三駅下車北東へ徒歩5分
■1927(昭和2)年 大阪高等女子職業学校として創立
  1948(昭和23)年 学制改革により、淀川高等学校と校名変更
  1953(昭和28)年 淀川女子高等学校と校名変更
  2000(平成12)年 英真学園高等学校と校名変更男女共学となる
大阪学芸高等学校
■男女共学(以前は男子校)
〒558-0003 大阪市住吉区長居1-4-15 TEL.06-6693-6301
JR阪和線鶴ヶ丘・長居駅、地下鉄御堂筋線長居駅下車北へ徒歩5分
  地下鉄御堂筋線西田辺駅下車南へ徒歩7分

■1903(明治36)年 成器商業学校(甲種商業学校)
  1948(昭和23)年 成器商業高等学校
  1974(昭和49)年 成器高等学校
  1996(平成8)年 大阪学芸高等学校に校名変更
  1998(平成10)年 国際コース(男女共学)設置
■前々任校におったとき、よく練習試合にいったことを思い出す。赴任当初、マネージャーから「セイキ高校と練習試合やります」と言われて、「セイキってどんな字やねん」とびっくりした。増設に増設を重ねたと思われる入り組んだ校舎と狭いグラウンド、そこで練習していたアメフト部、天井の低い古い体育館などなど。校舎が新しくなってから近くを通ったが、あまりの変貌ぶりにびっくりした。
開明高等学校
■男子(2001年に中学校では男女共学になったらしい)
〒536-0006 大阪市城東区野江1-9-9 TEL.06-6932-4461
地下鉄谷町線野江内代駅、地下鉄長堀鶴見緑地線蒲生四丁目駅、京阪線野江駅、JR・京阪京橋駅下車、
  いずれも徒歩12分

■1914(大正3)年 大阪貿易語学校
  1948(昭和23)年 大阪貿易学院(新制商業高等学校)
  1995(平成7) 開明高等学校と改称
■大阪商業会議所が語学教育に重点をおいて設立した専修学校がはじまり。大阪のことをよく知らない神戸人の自分にとって、「貿易学院」という名前は「プール女学院」と共に、「おもろい校名」の代表格であった。
■前々任校に赴任した頃、退職された先生がここに勤めることになり、「えらい受験に力入れとるらしいで」という噂を聞いた。ガンガンやっているイメージがあるが、進学先をみても以前と比べて伸びているようだ。
敬愛女子高等学校
■女子
〒577-8567 東大阪市西堤学園町3-1-1 TEL.06-6782-2881
JR徳庵駅下車・近鉄バス小阪行(東大阪学園前で下車)
  近鉄河内小阪駅下車徒歩18分
  地下鉄高井田駅下車徒歩14分
  近鉄東大阪線長田駅下車徒歩16分

■1930(昭和15)年 布施高等女学校設立
  1949(昭和24)年 布施女子高等学校と改称
  1967(昭和42)年 東大阪高等学校と改称
  2002(平成14)年 敬愛女子高等学校に改称
金光藤蔭高等学校
■男女共学
〒544-0003 大阪市生野区小路東4-1-26 TEL.06-6751-2461
地下鉄千日前線小路駅下車南へ5分/近鉄線布施駅下車南西へ15分
■自校ホームページに「沿革」がないので、「金光藤蔭」で検索して以下のことが判明。
■「1999(平成11)年 校名が浪花女子高等学校から現校名に変更。体育・総合は女子のみだが、国英は男女共学に変更された」とのこと。「浪花女子」の有名な同窓生といえば、なんといっても和田アキ子。
星翔高等学校
■国際科(男女共学)/他の学科(男子)
〒566-0022 摂津市三島3-5-36 TEL.06-6381-0220
阪急京都線正雀駅下車東へ徒歩10分/JR京都線岸辺駅下車東へ徒歩15分
  大阪モノレール摂津駅下車徒歩10分

■1938(昭和13)年 浪速学園浪速工業学校を大阪市中津通りに設立
  1941(昭和16)年 現在地に移転
  1948(昭和23)年 浪速工業高等学校(機械科・電気科)となる
  1961(昭和36) 電子科新設
  1974(昭和49) 普通科新設
  1991(平成3) 電子機械科・国際科を新設
  1995(平成7) 星翔高等学校と改称
■その昔、バレーボール部が強かったイメージがあるが、現在はどうなっているんだろうか。自校ホームページは、工業高校らしくテクニックを多用しているが、自分が知りたい現在の戦績が掲載されておらず残念。と思ったら、ちょっと分かりにくいところをクリックしたら、なんと全国大会に出場していることが判明した。ごっつい成長してんなあ。
飛翔館高等学校
■男女共学
〒596-0105 岸和田市内畑町3558 TEL.0724-79-1231
南海本線岸和田駅、JR阪和線久米田駅下車/南海バス沢の峰バス停下車徒歩10分
■旧校名は「泉州高等学校」。数年前に校名変更したらしい。自分の記憶では、20年ほど前に女子バレーボール部が全国大会に出場したはず。確か相撲の「貴乃花」か誰かの姪がおったと思う。甲子園にも出場しているはず。最近は名前を聞かなくなったが、甲子園に出場するということは、末永く人々の脳裏に校名を刻むことになることを実感。
履正社高等学校
■男女共学
〒561-0874 豊中市長興寺南4-3-19 TEL.06-6864-0456
阪急宝塚線曽根駅下車東へ徒歩15分/北大阪急行緑地公園駅下車西へ徒歩18分
1922(大正11)年 北区福島にて大阪府福島商業学校を創立
  1940(昭和15)年 神崎河畔に姉妹校、旧制履正社中学校を創立
  1948(昭和23)年 学制改革により新制履正社高等学校、新制履正社中学校となり、同時に定時制高校併設
  1952(昭和27)年 校舎を現在法人本部のある十三に移転
  1955(昭和30)年 大阪福島商業高等学校と校名を変更
  1965(昭和40)年 豊中市の現在地に校舎を移転
  1983(昭和58)年 創立60周年を機に普通科進学校として、校名を履正社高等学校に変更
  2000(平成12)年 男女共学校として「国際特進コース」を新設
■学校ホームページから抜粋した「沿革」から分かるように、「履正社」という校名は「校名変更」というよりも「先祖返り」ちゅう感じ。スポーツも、勉強も、ガンガンやっているイメージがあり、なぜか特急の車両があって、そこで寝泊まりして勉強合宿していると聞いたことがある。

■こうしていろんな学校のホームページをみて思うことは、自校の「沿革」をまったく掲載していない学校より、自校の「沿革」を詳しく掲載している学校の方が、いわゆる「学校らしい学校」ではないかということ。「沿革」を掲載しているからといって自校の歴史に誇りをもっているとは限らないが、「沿革」を掲載していないのは、自校の歴史に誇りをもっていないからと考えてしまう。その法則が100%正しいとは断言できないが、ええ線はいっていると思う。

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